ディスカバークイーン第44回その3 ザ・ミラクル

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆透明人間では打ち込みと生ドラム

正6:ジ・インビジブルマン
ロジャー・テイラー作

ジ・インビジブルマンでは、打ち込みと生ドラムが
両方使われています。
しかも両者に違和感がありません。

それもそのはず、音色がほぼ同じだからです。

西脇辰弥さんの予測では、
ロジャー・テイラーのドラムスの音を
ひとつずつサンプリングしたのだろうということです。

バスドラム、スネア、ハイハット、タムタム
シンバル類ですね。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆サンプリングと言えばもうひとつ話題が

オープニングなどで聴ける不思議なあの音!

アンディインビジブマン(シャン)
の、シャンの音です。

この音の元はオーケストラヒットのようです。
1980年代にメチャクチャ流行りました。

参考音源は
ストラヴィンスキーのバレエ組曲火の鳥でした。
この中の魔王カッチェイの凶悪な踊りです。

正7:火の鳥 イスラエル管弦楽団、バーンスタイン指揮

オーケストラヒットをサンプリング音源にしたのが
「オケヒ」です。

オケヒの参考音源は2曲あります。

まずは、マイケル・ジャクソンの1987年のヒット曲です。

正8:バッド マイケル・ジャクソン


BAD [ マイケル・ジャクソン ]

冒頭のジャ・ジャ・ジャ・ジャ部分ですね。
もう一曲は1986年のマイルス・デイヴィスです。

正9:TUTU マイルス・デイヴィス


TUTU [ マイルス・デイヴィス ]

オケヒを多用したかっこいい曲です。

さて、クイーンもジ・インビジブルマンで
オケヒを使っているようです。
ただし、クイーンらしく通常の使い方ではありません。

サンプリングされたオケヒを高い音で出して
ピッチ・エンベロープを使います。

これだけでは物足りないので
ストリングスのピッチ・エンベロープも合わせて使います。

すると、ジ・インビジブルマンの
あの音が出せるようです。

クイーン風のオケヒの使い方でした。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆クイーンにしかできない名曲

西脇辰弥さんの解説は、4曲をすっ飛ばします。
ここにも重要曲はあるのですが、
それでも飛ばします。

なぜかと言えば、ラストナンバーに
最重要曲が控えているからです。

クイーンにしかできない
ヘヴィさと複雑さとドラマチックさを
兼ね備えた素晴らしい曲です。

正10:ワズ・イット・オール・ワース・イット 邦題:素晴らしきロックン・ロール・ライフ
フレディー・マーキュリー作

冒頭で使われているシンセの音は
キラキラしてシャリシャリの質感を持っています。

ヘヴィなリフの中で、
日本古来の陰音階を使っているところが
1ヶ所だけあります。
もちろん、フレディー・マーキュリーのフレーズです。

さて、途中のシンセのオーケストラが入って
ザワザワしたところです。

ほぼシンセやサンプラーで作られています。

しかし、そこにロジャーがドラ、ティンパニー、
合わせシンバルなどを名まで叩いています。

シンセのオーケストラは生でパーカッションを
入れるとものすごく質感が出ます。

ザ・ミラクル当時からそれを知ってのサウンドメイクです。


ザ・ミラクル [ クイーン ]

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