◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆透明人間では打ち込みと生ドラム
正6:ジ・インビジブルマン
ロジャー・テイラー作
ジ・インビジブルマンでは、打ち込みと生ドラムが
両方使われています。
しかも両者に違和感がありません。
それもそのはず、音色がほぼ同じだからです。
西脇辰弥さんの予測では、
ロジャー・テイラーのドラムスの音を
ひとつずつサンプリングしたのだろうということです。
バスドラム、スネア、ハイハット、タムタム
シンバル類ですね。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆サンプリングと言えばもうひとつ話題が
オープニングなどで聴ける不思議なあの音!
アンディインビジブマン(シャン)
の、シャンの音です。
この音の元はオーケストラヒットのようです。
1980年代にメチャクチャ流行りました。
参考音源は
ストラヴィンスキーのバレエ組曲火の鳥でした。
この中の魔王カッチェイの凶悪な踊りです。
正7:火の鳥 イスラエル管弦楽団、バーンスタイン指揮
オーケストラヒットをサンプリング音源にしたのが
「オケヒ」です。
オケヒの参考音源は2曲あります。
まずは、マイケル・ジャクソンの1987年のヒット曲です。
正8:バッド マイケル・ジャクソン

BAD [ マイケル・ジャクソン ]
冒頭のジャ・ジャ・ジャ・ジャ部分ですね。
もう一曲は1986年のマイルス・デイヴィスです。
正9:TUTU マイルス・デイヴィス

TUTU [ マイルス・デイヴィス ]
オケヒを多用したかっこいい曲です。
さて、クイーンもジ・インビジブルマンで
オケヒを使っているようです。
ただし、クイーンらしく通常の使い方ではありません。
サンプリングされたオケヒを高い音で出して
ピッチ・エンベロープを使います。
これだけでは物足りないので
ストリングスのピッチ・エンベロープも合わせて使います。
すると、ジ・インビジブルマンの
あの音が出せるようです。
クイーン風のオケヒの使い方でした。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆クイーンにしかできない名曲
西脇辰弥さんの解説は、4曲をすっ飛ばします。
ここにも重要曲はあるのですが、
それでも飛ばします。
なぜかと言えば、ラストナンバーに
最重要曲が控えているからです。
クイーンにしかできない
ヘヴィさと複雑さとドラマチックさを
兼ね備えた素晴らしい曲です。
正10:ワズ・イット・オール・ワース・イット 邦題:素晴らしきロックン・ロール・ライフ
フレディー・マーキュリー作
冒頭で使われているシンセの音は
キラキラしてシャリシャリの質感を持っています。
ヘヴィなリフの中で、
日本古来の陰音階を使っているところが
1ヶ所だけあります。
もちろん、フレディー・マーキュリーのフレーズです。
さて、途中のシンセのオーケストラが入って
ザワザワしたところです。
ほぼシンセやサンプラーで作られています。
しかし、そこにロジャーがドラ、ティンパニー、
合わせシンバルなどを名まで叩いています。
シンセのオーケストラは生でパーカッションを
入れるとものすごく質感が出ます。
ザ・ミラクル当時からそれを知ってのサウンドメイクです。

ザ・ミラクル [ クイーン ]
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