ディスカバークイーン第40回その4 ザ・ワークス

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆機械的な生活

正8:マシーンズ(オア・バック・トゥ・ヒューマンズ) 邦題:マシーン・ワールド
ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー作

クイーンには珍しいカタカナ邦題です。
曲名の一部のみを邦題にする例はあります。
(マイ・ベスト・フレンド、ブレイク・フリー、
ボーン・トゥ・ラヴ・ユーなど)

しかし、タイトルにない単語を
カタカナで持ってくるのは珍しいです。


ザ・ワークス [ クイーン ]

さて、ついに、この名曲がオンエアされました。

ロジャー・テイラーのSF路線に
天文学者のブライアン・メイが乗っかった形です。

特徴はエレクトロなサウンドとハードロックの対比です。

この曲にもヴォコーダーが使われています。
「マシーンズ」と繰り返すフレーズや
意味深なメッセージを無機質なロボットボイスで表現します。

また、シークエンサーも使われています。
シークエンサーは
シンセサイザーを自動演奏させる装置です。

そしてシークエンサーには
クオンタイズという機能があります。

クオンタイズは任意の音符に強制的に
タイミングを移動させる機能です。

クオンタイズをかけると、
多少リズムが悪くても
正確なテンポで演奏できます。

マシーンズの歌詞にクオンタイズが出てきます。

It’s sex life is quantized

この部分は
「性生活が量子化される」と
翻訳されることが多いようです。

これでは意味が通じません。

しかし、シンセ奏者の西脇辰弥さんに言わせれば
クオンタイズは
「強制的にあるタイミングに移動させられる」と
解釈ができます。

つまり、音楽用語、シンセ用語から
来ている可能性があるとの見解です。

歌詞の他の部分には、
ランダム・アクセス・メモリーが登場します。
これは、RAMのことですね。

これだけテクノロジーを使用しているクイーンが
機械文明をを忌避するはずがありません。

むしろ、
機械の恩恵に預かっているのに
自然派を気取っている人たちへの
アンチテーゼにも聞こえます。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ゲストキーボーディスト フレッド・マンデル

ロジャー・テイラー
ブライアン・メイ
フレディ・マーキュリー

の、作品が続いたので、当然最後は
ジョン・ディーコンの
ブレイク・フリーです。

正8:アイ・ウォント・トォ・ブレイク・フリー 邦題:自由への旅立ち
ジョン・ディーコン作

この曲もドラムマシーンを使っていますが、
あまり無機質な感じはしません。
むしろ、生き生きとしています。
これは、ギターとベースを担当した
ジョン・ディーコンの力量によるところが大きいそうです。

聞き所は、フレッド・マンデルによるシンセソロです。
シンセソロでリスナーにわかるように遊んでいます。
ピッチベンドで音程を揺らしています。

このシンセソロの後半にエレキギターが
ピックスクラッチで入ってきます。

そして、歪んだパワーコードでガーンと音がなり
いよいよハードロックのギターソロ!と、思わせます。
しかしギターは、和音を一小節弾いてやめてしまします。

これも、クイーン流のフックですね。

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