ディスカバークイーン第44回その2 ザ・ミラクル

2022-02-15 at 8:26 PM

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ザ・ミラクルのシンセの音色

まずはザ・ミラクルのイントロの音についてです。

ピッチカートはバイオリンの弦を指で弾く奏法です。
強い音は出ませんが、独特のキレのある音になります。

ここにアゴゴベルの音を重ねると
ザ・ミラクルのイントロのような音になります。


YAMAHA AGB-L アゴゴベル

ピッチカート+アゴゴで
ピッツァゴゴが音色の名前です。

ちなみに、このような話題のときには
音色(ねいろ)と言わずに音色(おんしょく)と言います。

ここでの参考音源はエンヤの大ヒット曲でした。

アルバムは19年のウォーターマークです。

正3:オリノコ・フロー エンヤ


ウォーターマーク [ エンヤ ]

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ザ・ミラクルの構成の変なところ

歌い出しからしばらくは3小節区切りです。
これが3回繰り返されます。
さらに、1番が38小節あり、1分40秒までです。

ザ・ミラクルの小節の区切りは
次のように展開されます。

2小節(イントロ)
3小節3小節3小節
4小節4小節4小節2小節
4小節4小節4小節
3小節(間奏)

ここからが2番
3小節3小節3小節
4小節4小節3小節
4小節(間奏)
4小節4小節2小節
4小節6小節2小節
ここから倍テン
その後に、4小節の安定したフレーズが登場
3回繰り返され、4回目がフェードアウト

その安定したフレーズというのが次の歌詞です。
That time will come one day you’ll seen
when we can all be friends.

ザ・ミラクルは、いくつかのメロディーがあり
テンポアップしたりもします。
そんな紆余曲折を経てから
最後の最後にこのフレーズが初めて出てきます。

このフレーズはブライアン・メイのお気に入りで、
クイーンとして、
コンサートで合唱したかったとのことです。

素晴らしいメロディーです。


ザ・ミラクル [ クイーン ]

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2バス1バス問題

正4:アイ・ワント・イット・オール
ブライアン・メイ作

西脇辰弥さんが「バイテン」という用語を使っています。
これは、倍速テンポのことです。

アイ・ワント・イット・オールは途中で
倍テンのスピードメタルになります。

この部分はプロモーション・ビデオでは
ロジャー・テイラーは2バスの
ドラムセットです。

しかし実際の演奏は1バスのようです。

2バスの参考音源はジェフ・ベックでした。

正5:スペース・ブギー ジェフ・ベック


ゼア・アンド・バック [ ジェフ・ベック ]

1980年のゼア・アンド・バックに収録された曲です。
ドラマーはサイモン・フィリップです。

2バスは両足で叩きます。
しかしアイ・ワント・イット・オールは
ハイハットのニュアンス(開き具合)が
変わっていきます。

左足はハイハットを制御しているはずなので
1バスでの演奏という見解です。

すっかりおなじみのゴーストノートなどで
クイーン史上最速のビートを刻んでいます。

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ブライアン・メイの作曲技法の進化

シンプルな要素から全体像を導き出す
作曲技法が特徴的です。

最初に出てくる4小節のコード進行が
いたるところで取り上げられています。

Aメロ、歌い出し、サビ、ギターソロ、
倍テンスピードメタル部で、使われています。

違うのは、Bメロおよび
フレディー・マーキュリーとブライアン・メイの
ボーカルの掛け合い部分ぐらいです。

ブライアン・メイの高度な作曲技法が見られます。